東京ガスで給湯器を交換すべき人について考えてみた

関東に住んでいる人にとっては、ガス=東京ガスといっても過言ではありません。

電力自由化により、電気とガスをまとめて東京ガスと契約している家庭も多いのではないでしょうか。

ライフラインとなっている給湯器は、「ガス」のイメージから、故障や不具合が起こったら「まずは東京ガスに連絡」「東京ガスしか工事ができない」と思っている人も多いようです。ネットが普及したいまでも給湯器交換のシェアは依然と高いようです。

東京ガスはライフラインを担っている大企業。半官半民のような巨大組織のため、どうしてもその他の業者に比べると給湯器交換の費用は高くなりがちなのも事実。

ただ、東京ガスは高いからといって、安いネット業者に頼んで失敗するよりは、最初から東京ガスに頼んでおけばよかったという声もよく聞かれます。

今回は東京ガスで給湯器交換を頼むメリットと、東京ガスに頼むべき人について考えてみました。



やっぱり東京ガスは高い?ネット上の最新口コミは?

冒頭で述べた通り、東京ガス=高いのイメージは強いです。実際に現在もそうなのでしょうか?

「ネット業者との競争が激しくなったので、価格も下がってきているのでは?」

そんな期待を元に、ネット上の口コミを調べてみました。

昔に比べれば安くなっている?

ガス給湯器ではなく、ガスコンロの口コミですが、地域のガス屋・家電量販店で比較されているので参考になります。

結論から言いますと、今回東京ガスの見積もりが1番高かったです。

そして、地域のガス屋さんが1番安かったです。

(中略)
詳細な金額は書きませんが、地域のガス屋さんよりも機種によって1割から3割程度高かったです。

ビルトインガスコンロの取り付け費用って希望機種によって異なりますが、総額が10万円程度のものが多かったのでその金額を基準にして1割から3割程度高かったとイメージしてもらって問題ありません。

(中略)

ブランド力で比べると・・・東京ガス > 家電量販店 > 街のガス屋さん。

価格で比べても・・・東京ガス > 家電量販店 > 街のガス屋さんの順番になりました。

どこで買っても同じメーカーのコンロなので少しは安いところで買いたい。

でも、信用のない会社で買うのも不安・・・・。

って事で時間は少しかかりますが1番無難?なのは家電量販店かもしれません。

もっとブランド力を気にするのであれば東京ガス、とにかく安く済ませたいなら街のガス屋さんって感じだと学びました。

出典:FUJIFILM XT2 | 一眼レフカメラと大人の趣味のブログ

家電量販店や地場のガス屋さんに比べ1〜3割程度高いということですが、筆者の感覚からすると、東京ガスはもっと高いイメージがあります。

ネット業者が増えてきたせいでしょうか。

10万円くらい高い

床暖房の熱源としても使える給湯器(温水暖房熱源機)の見積もりで、地元の工事店よりも10万円ほど東京ガスは高かったようです。

幸いにもお湯はでるので、シャワーを使う分には問題ないからと暫く様子見しつつも、”もしかしてガス給湯器って壊れたら爆発しちゃうんじゃね?”という根拠の無い恐怖心から翌日には給湯器メーカーさんに診てもらいました。

すると、やはり追い焚き機能の故障で、交換に7万前後かかりますとのこと。しかも、給湯器自体も製造後10年を経過しているので、修理しても他の部分が壊れてくる可能性が高いですと。前に聞いた話だと(ウチのマンションの場合)30万位かかったという話を聞いていたので、ひとまず交換見積もりをとって修理か交換を判断することにしました。

(中略)

東京ガスさん含め5社くらい見積もりを貰いましたが、金額も見積内容も千差万別でした。特に東京ガスさんは自社ブランドしか扱えないので(OEMで中身は変わらない癖に)値引きも殆ど無く、サポートもメーカ保証以外は別契約ということなので、今回は一番はじめに選定候補外となりました。その他のネット系の業者さんは、総じて金額は東京ガスに比べて安いのですが、提案してきた製品が同一メーカー品であっても微妙に型番が異なったり、工事内訳の部品構成が異なりました(内訳すら明確で無い業者さんもいました)。

ネットから見積もりを出す際は公平性をきすため、同一の写真と説明をだすように心がけたにもかかわらず、これだけ異なるのはやはり現地視察が重要なのかなという感想を持ち、最終的には、「工事屋さん.com」経由でなるべく立地が近い業者にお願いすることにしました。

選定理由としては以下です。

– 価格が一番安かった(東京ガスと比較して10万は安い)
– 所在地が近い(クルマで30分圏内なので何かあるときに頼りやすい)
– 電話での対応も親切
– 他社は最高級の機能製品を提案してきたのに、現状と同機能製品で提案してきた(今と使い勝手が変わらないほうが使いやすいでしょうという提案)
– ストリートビューで調べたらガス会社指定工事店の看板がついてた(工事も信頼できるはず)。

出典:初老のボケ防止日記

10万円の価格差は大きいですね。ネット業者の中にはもっと安いところもあったようですが、業者によって価格や提案商品がバラバラなのが不安になり、現地調査をしてくれる近くの施工業者に依頼したそうです。

ネットの相場の倍くらい


相見積もりは取らずに、東京ガスに給湯器交換を依頼したようですが、ネットの相場よりも倍の価格だったそうです。

先日、複数社に見積もりを取ることはせず、「東京ガスライフバル」で交換をした実家宅のガス給湯機。費用は約40万の請求。ネットで私が調べた相場からすると2倍くらいはしているように思えるのですが・・・

出典:山田花子の普通の毎日

やっぱり倍くらいの費用がかかる


職人さんのブログで、施工した大家さんの声ですが、やはり東京ガスで給湯器交換をすると倍くらいの費用がかかるそうです。

ワンルームマンションの給湯器を交換しました。
資格が必要な工事ですから、東京ガスの下請けも行っている職人に委託しました。

リンナイ製の一般的な給湯専用16号です。
コミコミ総額54000円です。
『全く同じ工事をしても T.G. に頼むと少なくても2倍掛かる』 と大家さんがボヤいていました。
こちらとしても経費削減に御協力できて光栄です。

出典:ぴか壱のブログ/ピカチャンネル

twitterの声も集めてみました

東京ガスで給湯器交換をするメリット

修理・サポート体制が万全

東京ガスは、関東圏内の地域を広くカバーする「東京ガスライフバル」という関連子会社を持っています。

法令で定期的なガス点検が定められていますので、近所のライフバル 検査員が家に来るはずですので、馴染みのある方も多いでしょう。
引越しをする際に、ガス栓の開閉をしてくれるところでもあります。

ライフバルは、ガスインフラの点検に加え、給湯器の交換・修理も行っています。

東京ガスの営業エリア内には、100店舗以上もの窓口があります。関東に住んでいる方の近所にも必ずライフバルはあるはずです。

給湯器の調子が悪くなったとき、年中無休で駆けつけてくれる体制は、東京ガスで交換する魅力のひとつですね。

また、東京ガスで交換した給湯器は、保証期間内なら修理が無償というメリットもあります。

とくに、床暖房や浴室暖房を使っていてTES(ガス温水暖房)熱源機を使用するなら、設置から15年まで受けられるメンテナンスサービスがあります(後述)。

大手ガス会社ならではの安心感

東京ガスは、国内最大手のガス会社で、そのブランドは強力。有名タレントを起用したイメージアップのCMを数多く出していますので、他の業者に比べると、信頼度と安心感の高さは歴然です。

毎月のガスの検針票を見ればすぐに担当営業所が分かりますので、インターネットを使って積極的に情報収集しない人にとっては、安心感には大きな価値がありますね。

ガスコンロや床暖房など、給湯器以外のガス機器についての相談もできるので、「ガスのことは東京ガスに」とまとめてお願いしておけば安心でしょう。

東京ガスに給湯器の工事を依頼するべき人たち

懐が厳しけど、とりあえずお湯を出したい人

ネット上での口コミでもあるように、東京ガスがその他の業者に比べ高いのは事実。機器によっては倍以上したとの声も聞いたこともあります。

しかし、前項のメリットでも取り上げたように、東京ガス(正確には関連会社)はガスインフラの保守が仕事ですので、給湯器の故障に備えて万全の体制があります。

実際にネット上の口コミでも、他の業者では交換しか対応ができなような10年以上経った給湯器が、修理で直って数万円の出費で済んだとの声もあります。



浴室暖房が動かない。
シャワー等は異常はないので、暖房だけ何かあるようだ。
643エラーって何?

さらに、追い焚きも643エラー発生。
床暖房も643エラー。

使えるのはシャワー給湯のみになり、これはマズイと、
慌てて東京ガスに連絡。
休日にもかかわらず、当日対応OK。

(中略)
サービスマンに来ていただき、診ていただきましたが
ガス給湯器 エラーコード 643の原因は、暖房ポンプの故障でした。
10年以上稼働してたら大往生のようです。

一時間ほどで交換完了。
以前と同じように稼働するようになりました。

費用は25千円弱。

出典:木工DIY&クルマいじり&水槽の日記

マンションに住んでいて、築10年を超えています。今年の春頃からお湯が出なくなる事がありました。春なので、まだ気温も低く、さすがにシャワー中に水が出てくると耐えられません。

この時はエラー番号が給湯器のリモコンの表示パネルに表示されていましたので、一度東京ガスに来てもらって「もう寿命ですからねぇ・・」と言われつつ、エラー番号に対応する部品を交換しました(確か1.7万円位でした)。

しばらくは調子が良かったのですが、完治はしていなかったようです。たまに湯温が下がります。

出典:モノ好き。ブログ

あくまでも修理はその場しのぎ。数年後にまた給湯器がトラブルを起こすことは見えていますが、最低でも10万円以上かかる給湯器交換は予算的にどうしても今は厳しい、というときは東京ガスの修理でしのぐというのも良いでしょう。

安全・安心をお金で買いたい人

東京圏内に住んでいる人にとって「ガス=東京ガス」といってもいいくらい、その知名度・ブランド力は強力です。

最近では、電力自由化の流れを受けて電気販売にも進出しており、マーケットをエネルギーインフラと捉えれば、まだまだ会社自体も大きくなる可能性も秘めています。

少なくともあと数年で東京ガスが倒産するということはあり得ないでしょう。

一方のネット業者。10年くらいの長期保証で安心を謳っているところも多くありますが、保証期間内にその業者が倒産しまってはどうしようもありません。

またネット業者の中は、現場経験のない素人の営業マンがいたり、外注業者を安く使って質の悪い工事をしているところもあるようです。

価格が安いから、無料保証がついているから、という理由だけ業者を選び、質の低い担当者に当たると最悪です。

リフォームで失敗すると、お金を失うだけでなく、精神的なダメージも大きいものです。

そのリフォームの箇所を見るたびに嫌な思いを思い出しますので、精神衛生上もよくありません。

そんな失敗を絶対したくない人、安心・安全をお金で買いたい人にとって、東京ガスの”高さ”に十分の価値はあるといえるでしょう。

TES(ガス温水暖房)サービスを使う人

床暖房や浴室暖房乾燥機などの熱源を給湯器として使用している人は、東京ガスで交換をすることに大きなメリットがります。



東京ガスではTESと呼ばれる、給湯器を熱源とした暖房システムを販売しており、すでに契約されている人も多いはず。

今は東京ガスのTES用の給湯器(熱源機)を使っていても、交換は東京ガス以外の業者に頼むということも可能です。

その場合も、もちろん費用はかなり安く済むと思います。

しかし、他の業者に頼むと、床暖房や浴室暖房がうまく動作しないといったときに、業者とトラブルを起こすリスクがあります。

熱源(給湯器)と暖房機器(床暖房など)で設置業者が違うため、どちらに責任があるかわからないからです。

まともな業者であれば、暖房機器の不具合も真摯に対応してくれると思いますが、いい加減な業者だと「東京ガスに言ってくれ」と突っぱねられるかもしれません。

また東京ガスにTES給湯器を交換すると、有償のTESメンテナンスサービス契約制度があります。

契約期間内であれば、毎年1回の無料点検が受けれますし、設置10年目までの修理は無料。設置15年目までの修理も上限3万円分まで東京ガスが負担してくれます。

さらに、TES給湯器以外のガス機器(ガスコンロなど)が壊れた場合も、契約期間内であれば上限3万円分まで東京ガスが負担で修理してくれるます。

TESメンテナンス制度 出典:東京ガス

TES給湯器は、通常の給湯器に比べ機器への負担も大きく、設置から10年以内でも故障することは多々あります。

TESメンテナンスサービス契約は、設置から年数が経った後からでも契約できますので、故障のリスクが高くなる5年目以降から契約というのもいいかもしれませんね。

まとめ

ほとんど公営のような大組織なので、コスト高なのは仕方ない東京ガス。しかし、他の業者では絶対買えない「安心・安全」に価値があるのも事実。

少しでも安しようと見積もりを何度も出させたり、安心するために口コミ探しにいつまでも検索したり。

そんな労力に時間を使うくらいなら、最初から東京ガスに依頼してしまうのも十分ありだと思います。