エコジョーズとは?エコな給湯器の仕組みを分かりやすく説明

省エネな給湯器として有名なエコジョーズ。従来型の比べガス代が安くなることは知られていますが、どのような仕組みでできているでしょうか。
かんたんに紹介します。

給湯器とお湯

ガス給湯器は、天然ガスやLPガスを熱源として、機器内部のバーナーで水を温めて、お湯をつくる機械。

給湯器で作られたお湯は、張り巡らされた給湯配管を通って、家の中のおふろの浴槽や、浴室・キッチン・洗面所の蛇口に流れてきます。



エコジョーズの仕組みって?

エコジョーズ型の給湯器は、効率よく水を温められるので、従来型の給湯器よりも少ないガスで、お湯をつくれます。

そのため、従来型給湯器と比較して、ガス料金を節約できます。

エコジョーズは排熱を再利用

給湯器は、バーナーで熱交換器(水の通り道)を加熱して、水を温めてお湯にすると同時に、生じた熱を排気口から逃します。給湯器が動いているときに、排気口から熱い蒸気が出てる理由です。

熱を逃さなければ、給湯器の内部が高温のまま。大変なことになりますね。

エコジョーズも基本は同じ。ただ、「排気口から出ていく熱い蒸気がもったいないので、その蒸気の熱も再利用して水を温められないか?」という発想で、「バーナーでの加熱」と「再利用した熱での加熱」の2回に分けて、水を温めます。

捨てていた蒸気の熱を再利用する分、ガスを節約できる。それによってエコジョーズ給湯器は、従来型給湯器よりも効率的にお湯をつくることができる、というわけですね。

エコジョーズの概念図(オレンジ色の矢印が排熱)|リンナイHPより

エコジョーズの熱効率は、約90~95%

メーカーカタログや給湯器業者のホームページには、「従来型給湯器の熱効率は約80%」「エコジョーズの熱効率は約90~95%」などと書かれてがあります。

これはどういうことかというと、従来型給湯器の熱効率が約80% = 約20%を排気口から熱を逃す(排気ロス)と言えます。
エコジョーズでは、熱効率約90~95% = 熱(排気ロス)は約5~10%、ということになります。

エコジョーズでは、従来型給湯器で捨てていた熱を再利用するため、熱効率が高くなり、ガスを無駄なく使ってお湯を作れる、ということです。

エコジョーズは、ドレン排水が発生する

エコジョーズでは、熱を再利用するときに「ドレン水」という酸性の凝縮水が発生します。

一方、従来型の給湯器では、ドレン排水は発生しません。

ドレン水は、下水道法では「汚水」に分類されています。そのため、トイレやお風呂の生活排水と同じように、汚水系統に排出することが原則とされています。

条件を満たせば、ドレン排水を雨水系統に排出することも可能なため、実際にはマンションのバルコニーなどに設置して、雨水系統にドレン排水を流すことも多いのです。

しかし、集合住宅の場合、管理規約に抵触しないかなど、事前に確認しておいた方がよいでしょう。

ドレン排水の処理が理由で、エコジョーズを希望していても交換できないマンション・団地などの集合住宅も多いのも実情のようです。

戸建住宅におけるドレン処理| The Japan Gas Association.より出典

エコジョーズのメリット・デメリット

エコジョーズは給湯器の単価が上がり、ドレン排水の工事費ももらえたりと、業界的にはメリットが多いですが、消費者にとってはデメリットもあります。

業者から「ガス料金が節約できるのでエコジョーズがおすすめですよ」と言われても、本当にメリットがあるのか、一度冷静に検討してみてもよいかと思います。



エコジョーズ給湯器の最安業者を調べる
屋外 壁掛型(給湯+おいだき)
屋外 壁掛型(給湯+おいだき+暖房)